2006年04月14日

人生の1断面を切り取る短歌

傷つけた ことよりずっと ゆるされて いたことつらく 椿は立てり ・江戸 雪
朝日新聞 2006年4月9日 『折々のうた』
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2006年04月01日

詩魂にこそ文化の芯

和歌や俳句、絵や物語を通し、自然や人生を感じる。
こういった感性は日本人の最も優れた資質。
最高の文化財とは思いませんか。

奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき   猿丸太夫

秋は紅葉。紅葉といえば鹿。
朧月夜の桜でも小倉山の紅葉でも、まず歌に詠まれ、歌は絵の主題になり、さらに意匠、デザインとして描かれた。
扇子。襖絵。着物。お茶わん、花札。
身の回りを見て下さい。
詩歌は様々に姿を変え、われわれの日常生活の中に溶け込んでいる。
それも紀貫之らが古今和歌集から春夏秋冬に歌を分け、千年も前に日本人の季節感はきちんと整理されてしまった。

                  芳賀徹 『芸術の国日本』
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2006年03月04日

書き言葉コーパス

国立国語研究所は、書かれた現代日本語のデータベース書き言葉コーパス構築に乗り出す。      
2010年までの5年計画で、世界最高水準といわれるイギリス英語を集めたブリティッシュ・ナショナル・コーパス(BNC)の1億語を上回る規模を目指す。
日本語の語彙研究や辞書編集、常用漢字表の見直し、コンピューターによる言語処理など幅広い応用が期待される。
コーパス(corpus)原義は身体、(文献などの)全集。
実際に書かれたり、話されたりした文章を言語活動の実態に沿ってバランスよく集め、分類した大量の資料。
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 朝日新聞 2006年3月1日    こちらもどうぞ⇒ネット社会、その光と闇を追うー
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2006年01月28日

余白と行間、そこには犠牲の蜜が流れている  ・ジャン・コクトー

choplin.bmpチャプリンの印象的な言葉をコクトーが書き留めている。
彼は映画を撮り終えると「樹を揺さぶって果実を落としておく」。
いらない場面を容赦なく切り捨てていく。
枝にしっかり付いているものしか残しておくべきではないと。
                     (『ぼく自身あるいは困難な存在』ちくま学芸文庫)
削り落としていくことの大切さは詩人も身にしみて感じていた。
詩人は、作曲家ストラビンスキーに捧げた小説で
「ありえたかもしれないもの、省略されたものの、神秘な美しい重みを君は知っているか?余白と空間、そこには犠牲の蜜が流れている」と表現した。
                                 (『ポトマック』求龍堂) 
チャプリンの「落とした果実」がコクトーの「犠牲の蜜」にあたるだろう。
削り取られた果実や蜜が甘ければ甘いほど、残った映像や文章は芳醇さをたたえている。



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2006年01月16日

スタンダップ:North Country

3785044_main.jpg (前略)
邦題の「スタンダップ」(原題:North Country)は、アジテーションとしての「立ち上がれ!」ではないのだろう。
余儀なく立ち上がった人と、どうしても「立ち上がる」ことの出来ない人々が、それでも共に戦うときが訪れるのを待つ、祈りのような言葉なのだ。
だが、孤立無援のジョージーシャーリーズ・セロン”に最初の援軍が現れる。
その思いがけない援軍が「スタンダップ」した瞬間から、この映画はドラマティックに動いていくことになる。
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        朝日新聞 2006.1.16 『銀の森へ』 「スタンダップ」 沢木耕太郎
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2005年12月03日

ロード・オブ・ウォー、Lord of War

imo_lord_of_war.jpeg昨夕、ニコラス・ケイジが「死の商人」を演じる『ロード・オブ・ウォー=Lord Of War』の試写会に出かけました。

史上最強の武器商人」と呼ばれた男の半生記。
○南米や中東、アジア、アフリカなどの紛争地に姿を見せては敵・味方の区別なく武器を売りつけ、「これが我々の国際主義」とうそぶき、巨万の富を手にする。

・だが、リベリアでの密売交渉中に近くで難民が虐殺されている光景を目の当たりにした弟は発狂し、自分たち家族の贅沢三昧の生活が血塗られた武器密売の上に成り立っている事実を知った妻は、まだ幼い息子とともに家を出る。

○終幕に印象的な文言が−。
史上最強の武器商人」が1年半かけて死に物狂いで売りつけた武器を、彼を追い詰めた捜査官のボス(米国大統領)はたった1日で捌いている、と。
・国連の安全保障!理事会の常任理事国は大なり小なり同じようなことをやっている、と。

☆現今の世界情勢を政治や経済や文化・宗教といった表からではなく、武器の密売という裏から切り取った大作です。
・監督のアンドリュー・ニコルによると、米国資本抜きで制作し、「政治のタブーや暗黒面に迫ることができた」。                                                           《12月17日よりロードショウ》
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2005年10月29日

西行・定家‥‥頷き 酔う

忘れがたい歌には二種類あると思う。
一つは、自分の心を言い当てられたかのように「そうそうそなのよ!」と、大きく頷いてしまう歌。そしてもう一つは、意味はシンプルなことだけれど、その言葉の尽くし方に「やられた!」と打ちのめされる歌。
この「心言いあて型」と「言葉つくし型」の例を、古典の恋の歌で、読んでみよう。
@心言いあて型
 ・飽かでこそ 思はむなかは 離れなめ そをだにのちの 忘れ形見に  古今集巻14 
 ・今ぞ知る 思ひ出でよと 契りしは 忘れんとての なさけなりけり    西行
A言葉つくし型 
 ・唐衣 ひもゆふぐれに なる時は 返す返すぞ 人は恋しき        古今集巻11
 ・いづくにか 今宵は宿を かり衣 日も夕暮れの 峰の嵐に        藤原定家 

「心言いあて型」にガツンとやられるもよし、「言葉つくし型」に酔わされるもよし。
古今集1100年、新古今集800年という節目の年に、大いなる日本語の財産に親しむことは、心豊かな時間を運んでくれることだろう。
                      【古今集1100年 新古今集800年】 俵 万智
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2005年09月27日

現代に生きている『君主論』

 君主が権力を掌握するには何が必要か

マキャベリ曰く
「人間は一般に自ら事物に直接接してそれを判断するよりも、遠目に見ただけで判断する」
「大衆は、事柄を外見とその結果とからのみ判断するものだ」
「君主は野獣と人間を巧みに使い分けることを知る必要がある。
     (中略)野獣の中でも狐と獅子とを範とすべきである」       『君主論

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2005年09月23日

二種回向と親鸞

sinnrann1.gif近代真宗学はこの二種回向の説をほとんど説かない。
それは当然ともいえる。
なぜなら、科学を信じる現代人にとって、死後、浄土へ行くというのは幻想であり、その浄土からまた帰ってくるというのは幻想の上にまた幻想を重ねるようなものと思われるからである。

しかし念仏すれば浄土へ行き、またこの世へ帰り、また念仏すればあの世へ行き、またまたこの世へ帰るというのは、人間は生と死との間を永遠の旅をするという思想である。
この思想は、個人としての人間を主体にして考える場合、幻想に過ぎないかも知れないが、遺伝子を主体にして考える場合、必ずしも幻想とは言えない。

遺伝子が生まれ変わり死に変わりして永遠のたびをしているという思想こそ、現代生物学が明らかにした科学的真理なのである。
われわれの現在の生命の中には永遠といってもよい何十億年という地球の歴史が宿っているのである。
        朝日新聞 05/9/20 朝刊  ネット社会、その光と闇を追うー

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2005年07月31日

共通の歴史観は可能か

−−共通の歴史観はどうすれば出来るものなのか。

入江昭ハーバード大教授−−
過去のどの点を記憶しているかという問題もある。
私自身、45年にアメリカにより日本が開放されたのはよいことだと思っているが、当時の日記を読むと、米国の飛行機が東京に飛んできた様子を「悔しい」と書いてある。
今の感情と違う。
まして、何千万、何億人で成り立つ国家の集団的記憶はこれだと押し付けることができるのか、疑問だ。
中国人、韓国人、日本人にシェアする記憶があるということは不可能だ。
唯一あり得るとすれば、個人的な感情や体験を離れ、過去をこう理解していこうという知的な努力であり、それはシェアできると思う。
                         朝日新聞  05/7/31 朝刊
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2005年07月27日

青春とは

harvard.jpg「青春とは人生のある期間を言うのでなく、心の様相を言うのだ‥‥。
年を重ねただけでは人は老いない。理想を失う時に、初めて老いが来る。」                                                  「青春」サムエル・ウルマン

       ネット社会、その光と闇を追うー  いにしえに迷う  青春
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2005年07月04日

白萩

haru.jpg《春》
  初湯より上がりきし児の匂ひ立つ       すらすらと春七草の名の云へし
 松過ぎて取りかからねばならぬこと      ジーンズの春七草を刻みをり
 白鷺の翔びゆく空はすでに春          囀りや昔のままの仁王門
 ライラック鞠追ふて来し少女かな        幾つかの星の名覚へ春浅し

 ネット社会、その光と闇を追うーく    いにしえに迷う   白萩  歳時記
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2005年06月25日

大義に酔う危うさ

siroyama.jpg平和はありがたい。
若い人には、いろんな意味でチャンスを与えるべきだと思う。
トライ・アンド・シンク。
やってみて、そのうえで考える。
せっかく人間に生まれ、自由主義と民主主義を掲げている国で生きているんだから。
僕は人間を知るため、世界を知るため、さまざまな生き方を知るために本を読んだ。
中途半端な読書で分かってもよくない。
読書会をもって議論した。
つくづく読書は大事だと思う。
          
城山三郎さんに聞く『軍隊生活 理想は次々と裏切られた』 05/6/23朝日新聞(朝刊)
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2005年06月10日

「後ろ向き」のススメ

早稲田文学部.jpg
            記憶の底見つめ 内面磨く
「現代社会はポジティブ、前向きがもてはやされる。でも、時には自分が獲得した物でなく何を失ったか、何ができなかったか記憶の底に沈んでいるものを見つめてみる。後ろ向きといわれるかもしれないが、そうした時間が人間の内面を高めていく」

 『後ろ向きのススメ』小川洋子さんに聞く   05/6/10 日本経済新聞(夕刊)
小川洋子
ネット社会、その光と闇を追うー いにしえに迷う
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2005年06月04日

「悲泣せよ」と親鸞説く

sinnrann1.gif 「前略‥あの非常に倫理的でしかも知的な親鸞という人が、悲泣せよ
まず泣けと言っていることを私たちは思い起こさなければいけないと思う」

 「もし親鸞が今の時代に生きていて、この自殺の多い、犯罪の多い、子供たち
の荒れている現状をどう思われますかと問われたとすると、どうするこうするより
あなたはそういう時代に、声を上げて泣くというような優しさがありましたか

逆に問われるのでないでしょうか」

 「悲しむとか泣くとかいうことを戦後は、非常にみっともないこととして避けてきた
けれどそうではない。ギリシャの悲劇でいうカタルシスのように涙で魂を浄化する
のです。やたらべたべたしろというのではなくて、正しく悲泣する心というのをもう
一度取り戻すことが先決だと思うのです」
    
      『涙の復権』五木寛之さんに聞く  05/6/3 日本経済新聞(夕刊)

  

  
    
            いにしえに迷う         ネット社会、その光と闇を追うーく
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2005年04月03日

夢幻のごとく

nobunaga.bmp天下統一の途上、本能寺で無念の最期を遂げた織田信長は、
その断末魔の中で何を思い、迫りくる炎の中に何を見つめていたのだろう。
人の一生を通して、目は、その人物の内面の動き、また人生と社会に対する
心構えを示す。
 その人物が人生の目標を掲げ、創造的かつ意欲的に生きようとしているか、
あるいは無気力、無感動、なんらの目的もなく、日常身辺の雑事
                           続きはこちら→★
行雲流水のごとく      いにしえに迷う    

ドットフォンパーソナルV
posted by asaborake at 20:31| 東京 🌁| Comment(8) | TrackBack(0) | 文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月25日

大原行幸(平家物語)

050104_164600[1].jpegさるほどに山の上より、濃き墨染めの衣着たる尼二人、
岩の懸け路を伝ひつつ、下り煩ひたまひけり。法皇これを御覧じて、
「あれは何者ぞ。」とお尋ねあれば、老尼涙を抑へて申しけるは、
「花がたみひぢに掛け、岩つつじ取り具して持たせたまひたるは、
女院にてわたらせたまひさぶらふなり。つま木に蕨折り具してさぶ
らふは、鳥飼の中納言伊実の娘、五条大納言邦綱卿の養子、先帝の
御乳母、大納言佐。」と申しもあへず泣きけり。
posted by asaborake at 01:02| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月21日

夢まぼろしの如く

honnouji
本能寺で無念の最期を遂げた時、信長は何を思い、炎の中
に何を見ていたのか。人の一生のあらゆる時点で、目はそ
の人物の心の動きまた人生と社会に対する心構えを示す。
すなわち、その人物が意欲的に人生に取り組んでいるか、
あるいは無気力で投げやりな態度でいるか。目を見ればわかる。
  尾張のうつけ、と呼ばれたころの信長はいかなる目の持ち
主であったか。およそ大名の子らしくない奇妙な服装と奇天烈
な行動で、父の信秀と家臣たちを悩ませた信長は、その目で何
を見ていたのか。四面楚歌の中、鬱勃たる   続きはこちら→★
   
   人間五十年、下天のうちを比ぶれば夢幻の如くなり。  
   一度生を享け、滅せぬもののあるべきか。         『敦盛』

                ☆←いにしえに迷う     行雲流水のごとく→☆

2005年02月14日

人間模様(義昭・信長・光秀)

yosiaki
 15代将軍候補の足利義昭、天下布武を志す織田信長、そして
室町幕府の再興を夢見る明智光秀は、それぞれの立場と役割を
担いながら、永禄11年9月、共通の宿願であった上洛を果たす。
しかしその後、期間の長短と実権の強弱こそあれ、三人三様の裏
も表もある複雑な人間模様の中で、ともに栄光の座から順を追って、
しかも悲劇的な形で滑り落ちていくのである。
 武力を持たない義昭にとって、信長は将軍になるための頼り続きはこちら→★

足利義昭―流れ公方記人物文庫    明智光秀―つくられた「謀反...PHP新書
いにしえに迷う            行雲流水のごとく→  
posted by asaborake at 21:53| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月05日

姉と弟

TAIMA_nijyosan.jpeg姉と弟。
 この何の変哲もない言葉に、私は妙に心を動かされる。私の
心の中の姉は、やさしくもの静かで、詩歌管弦のたしなみが深
い。弟はとても姉想いだが、時として元気があまって世間を騒
がせ、美しい姉を困らせる。姉は心を痛め、ハラリと涙を落とす
のである。
  『古事記』や『日本書紀』が編まれていた七世紀の末ごろ、
天武天皇と大田皇女とのあいだに、大伯皇女と大津皇子という
姉弟があった。大津は文武両道に優れ、宮廷のホープである。
日本の漢詩は大津にはじまる、とさえいわれるほどだ。
わが国最古の漢詩集『懐風藻』の             続きはこちら→★

○あしひきの山のしづくに妹待つと我が立ち濡れぬ山のしづくに   大津皇子
○我を待つと君が濡れけむ足引の山のしづくにならましものを     石川郎女
○うつそみのひとなる我や明日よりは二上山をいろせとわが見む   大伯皇女
万葉集 1
(1)講談社文庫 古 6-1
懐風藻講談社学術文庫
posted by asaborake at 22:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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