2006年07月12日

靖国問題は米国に犠牲を迫る

A級戦犯が合祀されている靖国は、日本が戦争責任を認めたがらないことの表明となってきた。日米間では過去の罪を許し忘れるということでほぼ一致はしているが、アジアの国々は違う。靖国問題はアジアにおける手に負えない感情を一層悪化させている。

米国は、靖国論争にはかかわってこなかった。だが、それは米下院外交委員会のハイド委員長が、ハスタート下院議長に書簡を出すまでのことだ。
最近明らかにされたこの書簡で、ハイド氏は、小泉首相に米議会での演説を認めれば、、日本軍の真珠湾攻撃直後に故ルーズベルト大統領が「屈辱の日」という言葉で対日非難演説を行った同じ議場を汚すことになると指摘した。                        

靖国は、米国に重大な犠牲を迫る問題である。                                                    
 
第1に、日米は政治・軍事・経済面で極めて緊密なパートナー関係にあるがゆえに、米国は日本と中国の間の論争に重大な利害を有している。                                                                  ワシントンは日本の行動が、中国の思惑に影響を与えると信じている。                                   日本は米国の太平洋戦略の要だが、その日本の行動は米戦略にマイナスにも作用する。                       米国は、大事な対中関係を日中間の政治的仲たがいのリスクに晒すわけにはいかない。

第2に、日米は強固な同盟関係を築くことで過去を乗り越えてきたが、、中国とも同様の道を探るべきだ。
強力な日本と台頭する中国が関係を悪化させないことは、米国の戦略的利害からも重要である。

3番目は、靖国問題が日米間の直接的な争いのもと/になるという点だ。                                 A級戦犯の靖国合祀は、日本の時代錯誤な政治勢力層を代表している。                                最近改修された靖国神社の戦争博物館「遊就館」は、第2次大戦における日本の政治・道義的な正当性を主張する。
狡猾なルーズベルトが米国の戦略的利益から日本を戦争に誘い込んだのであり、、戦争は日本の自己防衛だったというわけだ。                                                                         歴史の愚かな書き換えは、米国に対する直接的な朝鮮である。
 
第4点がたぶん最も重要だが、靖国問題は日本の国際的評判をひどく傷つけている点だ。                                                           戦後の日本は、自国の道義的地位の回復に努め、勤勉さと平和的貢献でアジアの安定に寄与してきた。

米国は日本の同義的な回復を基盤に太い関係を結んできたが、靖国史観は日本が戦後営々と築き上げた同義的優越性を台無しにしてしまう。
日本の道義的後退は中国を利するだけでなく、日本と価値観と利害を共有する米国にもマイナスに働く。

    
               ・ボール・ジアラ 米元国防総省日本部長 

      ネット社会、その光と影を追うー

posted by asaborake at 15:15| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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