2006年01月28日

余白と行間、そこには犠牲の蜜が流れている  ・ジャン・コクトー

choplin.bmpチャプリンの印象的な言葉をコクトーが書き留めている。
彼は映画を撮り終えると「樹を揺さぶって果実を落としておく」。
いらない場面を容赦なく切り捨てていく。
枝にしっかり付いているものしか残しておくべきではないと。
                     (『ぼく自身あるいは困難な存在』ちくま学芸文庫)
削り落としていくことの大切さは詩人も身にしみて感じていた。
詩人は、作曲家ストラビンスキーに捧げた小説で
「ありえたかもしれないもの、省略されたものの、神秘な美しい重みを君は知っているか?余白と空間、そこには犠牲の蜜が流れている」と表現した。
                                 (『ポトマック』求龍堂) 
チャプリンの「落とした果実」がコクトーの「犠牲の蜜」にあたるだろう。
削り取られた果実や蜜が甘ければ甘いほど、残った映像や文章は芳醇さをたたえている。



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2006年01月24日

市場競争至上主義

いま一世を風靡する市場至上主義の行き着くところ、「ウィナー・テイクス・オール」が待っている。
1人の勝者が残りの敗者のすべてを奪う社会の到来だ。
敗者復活の社会システムを育てず、敗北マジョリティを「努力しなかったからだ」と見捨てる市場競争至上主義が「改革」を偽装している。
                             「ライブドア強制捜査」から 内橋克人

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2006年01月21日

ホリエモンと小泉政治は「合わせ鏡」

2005-04-19.jpg◆錬金術を政府が後押し
○堀江貴文氏と小泉政治はウリ二つの「合わせ鏡」だ。
「努力したものが報われる社会を」と叫び続けた怪しげな政治スローガンの真意が実は、一攫千金の成金や富裕層優遇を正当化するレトリックに過ぎなかったことが、ケタ違いの「報われ方」を享受したホリエモン錬金術によって暴露された。
「グローバル・スタンダード」なる和製英語が、社会規範や節度、倫理を足蹴にする免罪符として使われた。
法の不備を突く魂なき知略に「時代のヒーロー」の称号を与えたメディアに恥じるところはないのだろうか。
○問題の根源は、小泉政治にある。
昨年の総選挙で、一国の総理がホリエモン流儀を「若者の模範」といい、武部幹事長、竹中現総務省らは選挙区で「刺客」に声を限りの熱狂的声援を送り続けた。
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     朝日新聞 06/1/21   「ライブドア強制捜査」 内橋克人



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2006年01月18日

「主体的日本とは何か」から抜粋

img10381115803.jpg 欧米社会でのパーティ・ジョークで何度となく聞かされた定番の話がある。

「沈没した客船の救命ボートで、誰かが犠牲にならないと全員が死ぬという極限状況が生じた。
英国人には『あなたこそ紳士だ』というと粛然と飛び込んで言った。
米国人には『あなたはヒーローになれる』というとガッツポーズで飛び込んだ
ドイツ人には『これはルールだ』というと納得した。
日本人には『皆さんそうしてますよ』というと慌てて飛び込んだ」

という小話である。
国民性をからかう笑い話なのだが、昨今、とても笑う気になれない。

         「主体的日本とは何か」  寺島実郎

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2006年01月16日

スタンダップ:North Country

3785044_main.jpg (前略)
邦題の「スタンダップ」(原題:North Country)は、アジテーションとしての「立ち上がれ!」ではないのだろう。
余儀なく立ち上がった人と、どうしても「立ち上がる」ことの出来ない人々が、それでも共に戦うときが訪れるのを待つ、祈りのような言葉なのだ。
だが、孤立無援のジョージーシャーリーズ・セロン”に最初の援軍が現れる。
その思いがけない援軍が「スタンダップ」した瞬間から、この映画はドラマティックに動いていくことになる。
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        朝日新聞 2006.1.16 『銀の森へ』 「スタンダップ」 沢木耕太郎
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2006年01月14日

小泉流ご都合主義

そもそもは遺族会の支持が目当てだったんだろうに、その場その場で言い抜ける小泉流ご都合主義の典型。
昔総裁選で公約した靖国参拝を今じゃ「心の問題」だと。
自ら政治問題化、外交問題化しておいて、争点化しないほうがいいと。
よくもまあ、ぬけぬけと。
                 朝日新聞 06/1/13 素粒子
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2006年01月09日

複雑な米国の語り方

timezone.gif「どんな場所であれ、最初のうちは、語るのが容易いものです」                                                             トルコ出身の社会人類学者
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ゲートと警備員と防犯カメラに守られた要塞町(カリフォルニア州)、               信仰と近代の調和を試みているフッター系キリスト教徒の生活共同体(ニューヨーク州)、 「普通のアメリカ」の典型とされる中西部のスモールタウン(インディアナ州)、
寡占化が進む食肉業界にあって有機酪農の拡大を目指す生産者の協同組合(モンタナ州)、       
急成長を遂げる福音派キリスト教の巨大教会(アリゾナ州)。

私が抱いていた「保守のアメリカ」への イメージは訪問のたびに書き直しを迫られた。
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
日本でも「保守化するアメリカ」という言説をよく耳にするようになったが、「保守」が内包しているものは実に多様である。
△強固な自由主義に基づき反福祉・反税金・反国家を主張するリバタリアン          △男女同権・同性愛・人口妊娠中絶に反対、「創造科学」や「家族の価値」への支持などを唱える宗教右派                                                △民主主義・人権・自由市場の拡大を通して世界を変革する−−その手段として軍事力の積極的行使も容認する−−という強靭な理想主義を掲げるネオコン                        △極端なイデオロギーを嫌い、国際関係における現実主義を重んじる穏健派
‥‥ごく大雑把な括り方をしても、こうした違いがある。

    渡辺靖「複雑な米国の語り方」  朝日新聞06.1.09『時流時論』

posted by asaborake at 13:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月05日

日本音紀行 サウンドスケープ(音の風景) W

mahaka1.jpg 音から探る列島の魅力 もう一つの風景

残したい日本の音風景100選

広島県 @千光寺鷺音 A平和の鐘
山口県 @山口線のSL A関門海峡の潮騒と汽笛
徳島県 @鳴門の渦潮 A阿波踊り
香川県 @お遍路さんの鈴と大窪寺の鐘 A満濃池のゆるぬき
愛媛県 @道後温泉振鷺閣の刻太鼓
高知県 @室戸岬・御厨人窟の波音
福岡県 @観世音寺の鐘 A博多祇園山笠
佐賀県 @唐津くんち A伊万里の焼き物
長崎県 @山王神社の被爆のクスノキ
熊本県 @通潤橋の放水 A五和の海のイルカ
大分県 @小鹿田皿山の唐うす Aえびの高原の鹿
宮崎県 @三之宮峡の櫓の轟 Aえびの高原の鹿
鹿児島 @出水の鶴 A千頭川の渓流とトロッコ
沖縄県 @エイサー A後良川の亜熱帯林の生物
                          広島県〜沖縄県
    
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2006年01月02日

日本音紀行 サウンドスケープ(音の風景)V

aomatsumushi2.jpg 音から探る列島の魅力 もう一つの風景

「残したい日本の音風景100選」 環境省

岐阜県 @吉田川の川遊び A卯建の町の水琴窟 B長良川の鵜飼い
静岡県 @遠州灘の海鳴 A大井川鉄道のSL
愛知県 @東山植物園の野鳥 A伊良湖岬恋路ケ浜の潮騒
三重県 @伊勢志摩の海女の磯笛
滋賀県 @彦根城の時報鐘と虫の音 A三井の晩鐘
京都府 @京の竹林 Aるり渓 B琴引浜の鳴き砂
大阪府 @淀川河川敷のマツムシ A常光寺境内の河内音頭
兵庫県 @垂水漁港のイカナゴ漁 A灘のけんか祭りの太鼓
奈良県 @春日野の鹿と諸寺の鐘
和歌山 @不動山の巨石で聞く紀ノ川 A那智の滝
鳥取県 @因州和紙の紙すき A三徳川とカジカガエル B水鳥公園の渡り鳥
島根県 @琴ヶ浜海岸の鳴き砂
岡山県 @新庄宿の小川 A諏訪洞・備中川と水車
                                  岐阜県〜岡山県
  
posted by asaborake at 08:34| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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